みかんの瞑想

去年から始めた瞑想クラスが1年経とうとして
皆さんが瞑想について、どのようなことに興味があるのか。
どのように、伝えさせて頂ければよいのかがまとまってきて、
基本の軸ができてきたように思います。
あるヨギー(=yoga行者)が
瞑想は「質」です。

とおっしゃっていました。

頭で考えることをすこし止めて、感じることを見たり

脳の動き(考えや情報)ではなく
細胞や心臓の方で動いている(感じる)自分も大切に見ていくこと

そうすると、何をしていてもヨーガをしているし、瞑想をしているのだと思います。

とても分かりやすい瞑想を見つけましたので紹介しますね。




「みかんの瞑想」


いま私がみなさんに、もぎたてのみかんをさしだして、
これを味わって食べてくださいと言ったら、
その味わい方は、みなさんひとりひとりの気づきの深さによってさまざまだろうと思います。
こころに心配ごとや不安がなければ十分に味わって食べることができるし、
怒りや恐れの気持ちがあれば、
みかんはあなたにとって、なきに等しいものとなるでしょう。

あるとき籠にいっぱいみかんを盛って子どもたちにまわしてゆき、ひとつずつ手に持たせました。
そして、みんなでそれぞれのみかんをじっと見つめたあとで、
みかんはどこから来たのかについて瞑想するように導きました。
子どもたちは両手にかかえたみかんから、
みかんのお母さんであるみかんの木を思い描きました。
もう少し導いてやると、
太陽に照らされたみかんの花や、雨に濡れる花を思い浮かべはじめました。

それから花びらが落ちて、小さな緑色のみかんの実が見えてきました。
日ざしと雨が繰り返されて、小さなみかんの実が大きくなっていきます。
それからだれかがその実をもぎとってきたから、みかんはここにあるのです。
これだけの過程を見たあとで、次にゆっくり皮をむくように言いました。
弾け散る薫りに気づきながら皮をむき、
実をひとふくろ口に運び、その舌ざわりや味、
甘い果汁のひとつひとつに気づきながら味わって食べました。

このように私たちはゆっくりとみかんを食べたのです。

みなさんも一度みかんを手にとって、深くみかんのなかに入っていってみてください。

たったひとつのみかんのなかに、この宇宙のすべてを見ることができます。
みかんの皮をむいて、その薫りを嗅いで見てください。
本当にすばらしいものです。

時間をかけて味わってみると、
あなたはそれだけでとても幸せな気持ちになれるはずです。